コラム:ポピニカ超合金復活プロジェクト

2025年が始まってはや4ヶ月。
あっという間に時間が過ぎ去る中、
超合金に関するビッグニュースが舞い込んできました!
今回はこの件を深堀りした情報をお届けいたします。

【ポピニカ超合金復活プロジェクト】

昨年開催されたホビーイベント「魂ネイション2024」にて告知された
ポピニカ社の超合金玩具を最新の技術で復活させる一大プロジェクトが
とうとう本格始動し、先駆けとなる4体の
復刻超合金フィギュアが発表されました。
この企画が成功すれば往年の超合金が次々と蘇る可能性が高いです。

バンダイの「ポピニカ」および「超合金」は、
1970年代から1980年代にかけて多くのスーパーロボットや
特撮作品の玩具を展開し、現在でもコレクターズアイテムとして
高い人気を誇っています。
特にポピニカシリーズは、劇中に登場する
ビークルやメカを再現した玩具として、
多くのファンに支持されてきました。

近年、バンダイは「超合金」ブランドの
DX超合金魂やMETAL BUILDなどで
ハイエンドコレクター向け商品を展開しており、
ポピニカの系譜を受け継ぐメカニカルなギミックを持つ
製品も多く登場しています。
そうした中で、ポピニカブランドを復活させる
プロジェクトが始動し、ファンの間で大きな話題となっています。

2024年11月に開催されたホビーイベント「魂ネイション2024」にて、
「ポピニカ超合金復活プロジェクト」が正式に発表されました。

本プロジェクトでは、ポピニカ社の超合金玩具を
最新の技術で復活させることを目的としており、
第一弾として3体の復刻超合金フィギュアが発表されました。
この企画が成功すれば往年の超合金が次々と蘇る可能性が高く、
多くのコレクターの期待を集めています。

【ポピニカ社について】

ポピ-社の超合金シリーズは1970年代に大ブームを
巻き起こしましたがその後市場の変化によって衰退し、
近年になって再評価されています。
ポピーは1971年にバンダイの子会社として設立され、
1972年に「ポピニカ」ブランドを立ち上げました。

ポピニカシリーズは特撮やアニメ作品に登場する
ビークルやメカをリアルに再現した玩具ラインであり、
1974年にはダイキャスト(金属)素材を使用した
「超合金」シリーズが誕生しました。
第一弾となる「GA-01 マジンガーZ」は爆発的な人気を博し、
その後「超合金」ブランドはポピーの代表的なシリーズとなりました。

1970年代後半には、『マジンガーZ』『ゲッターロボ』
『UFOロボ グレンダイザー』『コン・バトラーV』などの
スーパーロボット作品が次々と商品化され、
特撮作品のメカやロボットも多数展開されました。
超合金シリーズの派生として、乗り物系の
「ポピニカ」シリーズや大型の「ジャンボマシンダー」シリーズも登場し、
多様な商品ラインが確立されました。
しかし、1980年代後半になると、ロボットアニメの作品傾向が
スーパーロボットものからリアルロボット路線へ移行し、
『機動戦士ガンダム』などのリアルロボット作品が台頭したことで
超合金のようなシンプルな玩具よりも、
プラモデル(ガンプラ)などの精密な商品が
人気を集めるようになりました。

これにより超合金シリーズの売上は低迷し、
新規ラインの展開も縮小されていきました。
さらに1983年にはバンダイがポピーを吸収合併し、
ポピーのブランド名は消滅しました。
その後も超合金シリーズはバンダイの
玩具ブランドの一部として展開されましたが、
かつての勢いを取り戻すことはできませんでした。
1990年代に入ると、玩具市場はファミコンや
スーパーファミコン、プレイステーションなどの
ゲーム機の影響を強く受けるようになり、
子供たちの関心がゲームに移ることで、アクションフィギュアや
超合金の売上はさらに低迷しました。

しかし1997年には「超合金魂」シリーズが立ち上げられ、
従来の超合金を現代の技術でアップグレードした
ハイエンドコレクター向け玩具として復活しました。
このシリーズは大人のファンに支持され、
『マジンガーZ』『ゲッターロボ』『グレンダイザー』などの
懐かしのロボットが続々と商品化されました。
さらに2000年代には「METAL BUILD」や
「DX超合金魂」など、より精密なギミックと
造形を備えたハイエンドモデルが登場し、
超合金ブランドは再び活気を取り戻しました。

【プロジェクトの内容】

復活プロジェクトの第一弾として、
「超合金 ロボコン」と「ポピニカ ホバーパイルダー号」、
そして「超合金 DELUXE グレンダイザー & UFOスペイザー」
のリリースが発表されました。

・「超合金 ロボコン」
1974年に放送が開始された特撮コメディドラマ
『がんばれ!!ロボコン』は、その愛らしい
キャラクターとユーモラスなストーリーで
多くのファンを魅了しました。
そして、同年に発売された「超合金ロボコン」は、
子供たちの間で大ヒットを記録し、当時の玩具市場を席巻しました。
この度、放送開始から50周年を迎えるにあたり、
「超合金 ロボコン 50周年記念復活バージョン」が
発売されることとなりました。

本商品は、1974年に発売されたオリジナルの
「超合金ロボコン」のデザインを忠実に再現しています。
全高約120mmのサイズ感や、丸みを帯びたフォルム、
そして特徴的な赤いボディカラーなど
当時の魅力をそのままに再現しています。
さらに、今回の復活バージョンでは、ボディ内部に
ゼンマイ動力を内蔵しており、両脚を外して
車輪ユニットを装着することで、プルバック走行が可能となっています。
また、背中にはプロペラを装着することができ、
劇中のコミカルなシーンを再現することが可能です。
さらに、ロボコンの天敵として知られる「ゴキブリ」の
フィギュアも付属しており、遊びの幅が広がります。
胸のハッチを開くと内部のメカ構造が見える
ギミックも搭載されており、細部にまで
こだわった作りとなっています。

・「ポピニカ ホバーパイルダー号」
1972年に放送が開始されたアニメ『マジンガーZ』は、
日本のスーパーロボットアニメの金字塔として、
多くのファンに愛されてきました。
その主人公、兜甲児が操縦する「ホバーパイルダー号」は、
マジンガーZと合体する際の重要なメカとして知られています。
この度、1973年にポピー(現バンダイ)から発売された
「ミニミニ ホバーパイルダー号」が、最新の技術と共に
「ポピニカ ホバーパイルダー号」として復活を遂げました。

新たに登場した「ポピニカ ホバーパイルダー号」は、
全長約90mmのコンパクトなサイズながら、メインボディには
ダイキャスト素材を使用し、重量感と高級感を兼ね備えています。
キャノピー部分にはクリアパーツを採用し、開閉ギミックを搭載。
内部には兜甲児のフィギュアが搭乗しており、
細部に至るまで精巧に再現されています。

さらに、今回の復活版では新たなギミックとして、
マグネットジョイントが付属しています。
これにより、2024年に発売された
「無敵の王者 ジャンボマシンダー マジンガーZ」(別売り)の頭部に
「パイルダーオン」を再現することが可能となりました。
両翼を折りたたむことで合体モードとなり、
マグネットジョイントを介して頭部に磁力で固定できます。

・「超合金 DELUXE グレンダイザー & UFOスペイザー」
1975年に放送が開始された『UFOロボ グレンダイザー』は、
ダイナミックプロダクションと東映動画(現:東映アニメーション)
が制作したスーパーロボットアニメであり、
マジンガーシリーズの第3作目として多くのファンに愛されました。
その主人公機である「グレンダイザー」と、
専用の飛行メカ「UFOスペイザー」は、当時の子供たちにとって
憧れの存在でした。
この度、バンダイから発売される
「超合金 DELUXE グレンダイザー & UFOスペイザー」は、
当時のデザインとギミックを忠実に再現し
ファンの期待に応える製品となっています。

「超合金 DELUXE グレンダイザー & UFOスペイザー」は、
1970年代に発売されたオリジナルのデザインを踏襲しつつ
現代の技術で再現されています。
全高約180mmのグレンダイザー本体はダイキャスト素材を多用し、
重量感と堅牢性を持ち合わせています。
関節部には可動ギミックが搭載され、
多彩なポージングが可能です。
また、専用武器である「ダブルハーケン」や
「スクリュークラッシャーパンチ」などのオプションパーツも付属し、
劇中のアクションシーンを再現することができます。

一方、UFOスペイザーは、グレンダイザーとの合体を
前提に設計されています。
全長約200mmのボディは、細部に至るまで
精巧に作り込まれており、劇中のフォルムを
忠実に再現しています。グレンダイザー本体を
UFOスペイザーにドッキングさせることで、
劇中同様の飛行形態を再現可能です。
また、UFOスペイザー単体でもディスプレイできる
専用スタンドが付属しており、多彩な展示方法を楽しむことができます。

【復活プロジェクトによる影響と展望】

「ポピニカ超合金復活プロジェクト」は、
超合金ブランドの歴史を再び盛り上げる
重要な転換点となりつつあります。

このプロジェクトがコレクター市場に与える
影響や今後の展望については、多岐にわたる効果をもたらす
可能性があり、その中でも特に注目すべきは
コレクター市場への影響、そして他のシリーズへの波及効果です。

本稿では、ポピニカ超合金復活プロジェクトの影響を
この2つの視点から詳細に考察していきます。

1. コレクター市場への影響
ポピニカ超合金復活プロジェクトが成功すれば、
これまでの超合金トイ市場に新たな風を吹き込むことになります。
ポピニカというブランドは、1970年代から1980年代にかけて
非常に多くのファンを魅了した製品群を世に送り出しました。
これらの製品は、当時の技術力の粋を集めた
金属製のフィギュアとして、コレクターズアイテムとしての
地位を確立してきました。

特に、「超合金魂」や「METAL BUILD」シリーズのような
高品質なフィギュアが登場する中で、
ポピニカ超合金復活プロジェクトはそのシリーズと並ぶ
ハイエンドトイブランドとして確立される可能性があります。
超合金魂シリーズやMETAL BUILDシリーズは、
コレクター市場において非常に強い影響力を持っており
特に「クオリティ」「デザイン」「可動性」「再現性」において
他のトイラインを凌駕しています。
コレクターたちは、これらの魅力にあふれた超合金を手に入れることで
満足感を得てきました。
ポピニカ超合金復活プロジェクトは、「超合金魂」をはじめとする
平成以降の超合金に匹敵するクオリティと
魅力を備えた製品を提供することが求められます。

また、ポピニカ超合金復活プロジェクトの成功は、
既存の超合金トイに対する新たな需要を喚起する可能性もあります。
復刻版の登場は、過去のファンを再び呼び戻すと同時に
次世代のファンを取り込むきっかけにもなります。
復刻版として販売されるポピニカ超合金は、
当時のデザインやディテールを現代の技術で
再現することが予想され、ファンにとっては
その懐かしさと新しさが絶妙なバランスで魅力を引き出すでしょう。

加えて、ポピニカ超合金復活プロジェクトが進行することで
同時に「数量限定」や「特別仕様」などのアイテムが
登場する可能性もあります。
このようなプレミアムアイテムは、コレクター市場において
さらに高い価値を持ち、過去の名作が再びプレミア価格で
取引されるような事態も考えられます。
ポピニカ超合金復活プロジェクトは、こうした
「コレクション性」を持つ商品群の復活を意味し、
コレクター市場にとっては非常に魅力的なプロジェクトとなり得るのです。

2. 他のシリーズへの波及効果
ポピニカ超合金復活プロジェクトが成功を収めれば、
その影響はポピニカ以外のブランドやシリーズにも
波及することが予想されます。

例えば、「ジャンボマシンダー」シリーズやアニメ「バトルホーク」の
ビークルシリーズといったかつての名作トイが
再び注目を浴びる可能性が高く、復活プロジェクトが実施されることで
さらなる市場の拡大が期待されます。
ポピニカ超合金復活プロジェクトがトリガーとなり、
他の過去の名作シリーズが復活することで
さらに多くのファンが新たな商品を手に入れることができ、
トイ市場全体の活性化が見込まれます。

ジャンボマシンダーやバトルホークといった製品群は、
ポピニカシリーズ同様、昭和時代のロボットアニメや
ヒーロー番組に登場したメカキャラクターをベースにしており、
当時のアニメファンやトイ愛好者から強い支持を受けていました。
これらのシリーズが復活することで、
当時のファン層に加え、若い世代や新たな
コレクターをターゲットにしたマーケティング戦略が可能となります。
特に、ジャンボマシンダーなどはそのサイズ感や存在感から
プレミアムトイとしての価値を持つことができるため、
復活すれば即座に注目を集めることが予想されます。

また、ポピニカ超合金復活プロジェクトが
他のシリーズの復活を促進することで、
超合金トイ市場全体の活性化が期待されます。
市場には、これまで手に入れることができなかった
製品が再登場することになり、ファンにとっては
「懐かしさ」と「新しさ」の両方を楽しめる機会となるでしょう。
このような動きは、過去の名作を再評価するだけでなく、
未来の新しいシリーズやキャラクターの
登場にもつながる可能性があります。

【おわりに】

ポピニカ超合金復活プロジェクトは、コレクター市場にとって
非常に大きな影響を及ぼす可能性を秘めています。
成功すればポピニカシリーズは新たな
ハイエンドトイブランドとして確立し、
既存の超合金シリーズと並ぶ存在となるでしょう。

また、復活した製品群が他の過去の名作シリーズの
復活を促進し、トイ市場全体の活性化を図ることが期待されます。
今後の展開においては、高品質な製品展開や限定版、
特別仕様の登場、さらには他のシリーズとの
コラボレーションによる市場拡大が鍵となるでしょう。
このプロジェクトの成功は、超合金トイ市場の
未来に大きな影響を与えることは間違いありません。