こんにちは!超合金買取専門店「グリスタ」です。
今回のコラムはあの「機動戦士ガンダム」の超合金玩具を世界で初めて
製造した「クローバー社」についてまとめました!
クローバー社の軌跡やリリースされた超合金玩具についての
紹介はもちろん、後半では「ガンダム合金」の玩具の
現在の中古市場での相場や高く売るためのポイントを
チェックしていきますので
最後までお楽しみください!!
クローバー社について
株式会社クローバーは、1973年(昭和48年)に
設立された日本の玩具メーカーです。
70年代後半から80年代初頭にかけてサンライズ系ロボットアニメの
主要スポンサーとして存在感を放ち、
とりわけ『無敵超人ザンボット3』『無敵鋼人ダイターン3』、
そして『機動戦士ガンダム』の玩具展開で知られます。
設立は1973年、そして事業の幕を下ろしたのは1983年(昭和58年)。
わずか10年の歩みですが、日本のロボット玩具史の
分岐点に刻まれた企業でした。
クローバーの名が強く記憶される最大の理由は、
1979年のテレビアニメ『機動戦士ガンダム』の
筆頭スポンサーだったことです。
当時の玩具の主流は、幼児~低学年向けの
「合体・発射・電飾・金属感」を備えた“遊べる超合金”。
クローバーはこの文法でガンダム玩具を企画・発売しましたが、
番組の主要視聴層はやや上の年代(中高生~ヤングアダルト)で、
彼らが熱狂したのは“精密さを楽しむプラモデル(ガンプラ)”でした。
結果的に、玩具と番組ファン層の嗜好がすれ違う現象が起き、
モデルキットを主軸に据えたバンダイが大躍進する一方、
クローバーのガンダム玩具は伸び悩みます。
もっとも、クローバーはガンダムだけの会社ではありません。
前後して『ザンボット3』(1977)、『ダイターン3』(1978)など
“熱血スーパーロボット系”の玩具で評価を得たほか、
『トライダーG7』『最強ロボ ダイオージャ』『戦闘メカ ザブングル』
『聖戦士ダンバイン』といった「リアル寄り」のロボットアニメの
スポンサー・玩具化も継続していました。
ロボット像の価値観が「ごっこ遊び」から
「設定・世界観・比例感の鑑賞」へと移る過渡期、
クローバーは“重厚ギミック玩具”の王道を貫こうとしながらも、
新しい潮流に呑まれたのです。
《来歴と主なトピック年表》
• 1973年:クローバー設立。ダイキャストを中心に
ロボット玩具の開発・販売に参入。
• 1977~78年:サンライズ作品『ザンボット3』『ダイターン3』の
玩具展開で存在を知らしめることに。
合体・発射ギミックと金属質感を両立した
“昭和合金”的快感が支持される。
• 1979年:『機動戦士ガンダム』の主要スポンサーに。
玩具は“子どもが遊べる合金”路線、
ファンは“作って飾る模型”路線というミスマッチが発生。
• 1981~83年:『ダイオージャ』『ザブングル』『ダンバイン』など
リアル寄り作品の玩具化を続けるが、市場の主役はプラモデルへ。
• 1983年:資金繰り悪化により倒産。
スポンサーとしての挑戦と、玩具フォーマットの
世代交代を象徴する結末となった
クローバー製“超合金”的おもちゃの特徴
1) ヘヴィウェイトなダイキャスト比率
クローバー玩具の魅力はまず重量感。胴体や下半身、ジョイント要所に
ダイキャストを配し、手に取った瞬間のズシリとした満足を提供します。
この「冷たく硬い金属」を抱え込む所有感は、
今もヴィンテージ市場で評価が高いポイントです。
ザンボット3やダイターン3系の実物ギャラリーを見ると、
要所の金属パーツ構成と堅牢なヒンジ機構が確認できます。
2)“遊び”最優先のギミック思想
合体・変形・差し替え・ミサイル発射・電飾/ゼンマイ等、
プレイバリューの集中投入がクローバー流。
たとえば『ザンボット3』では3機合体のダイナミズムを
玩具側の堅牢設計で支え、分離合体の繰り返しに耐える
タフな作りを志向。
『ダイターン3』でも派手なアクションと
“触って嬉しい”操作感を優先しました。
3)プロポーションは“迫力重視”
70年代後半基準の誇張プロポーションが多く、当時の子ども視点での
“強そう・遊びやすい”を優先。
ガンダム商品に関しては番組設定の最終稿前に設計されたことや、
そもそも“精密スケール”ではなく“合金玩具”の文法で作られたことから、
造形の印象がアニメとズレるケースもありました。
4)パッケージとビジュアル訴求
ボックスアートや中敷きの見せ方も豪華で、透明窓から金属の輝きや
付属品が一望できる陳列映えが強み。
ヴィンテージの箱・インサートが揃う個体は、
現在もコレクター評価が跳ね上がります。
代表作でたどるクローバー玩具
無敵超人ザンボット3(1977)
3機合体の快感を、堅牢な金属ジョイントと大胆な分割で具現化。
STサイズから大型デラックスまで複数フォーマットを展開し、
合体→分離→再合体を繰り返しても破綻しにくい“遊び耐性”が持ち味でした。
無敵鋼人ダイターン3(1978)
アクション性の高いフォルムにギミックの見せ場を与え、
劇中イメージを“合金の快楽”へ翻訳。
パーツ点数と重量のバランスがよく、今もヴィンテージ市場で人気の一角。
機動戦士ガンダム(1979)
“合金としてのガンダム”を体現し、発射ギミックや大型アクセサリー、
合体セットなど“豪華さ”で勝負。
しかし視聴者が求めたのは1/144や1/100といった
縮尺の整合性・設定準拠の造形で、プラモデルが爆発的に普及。
一方、クローバー合金は「遊ぶ」方向に振っていたため、
時代の主役から外れる形となりました。
戦闘メカ ザブングル/聖戦士ダンバイン等のリアル系スーパーロボット(1980~83)
ザブングル、ダンバインのように細身で関節演技が命のメカを
ダイキャスト主体の合金玩具に落とし込むのは難度が高く、
「触って気持ちいい重量玩具」と「設定準拠のプロポーション」の両立が課題に。
市場は模型志向へ傾き、クローバーは不利な戦いを強いられました。
なぜクローバーは倒れたのか――“文法の世代交代”という本質
1980年代初頭、日本のロボット玩具市場は“合金で遊ぶ”から
“模型で作る”へと価値観が大きくスライドしました。
ガンダムの成功で火がついた設定・スケール・ディテールの重視は、
玩具の主戦場をプラモデルに移し、合金トイは
「所有の快楽」と「ディスプレイの映え」に軸足を移す
再定義を迫られます。
クローバー社は重量とギミックという強みを保ちながらも、
構造上“細身・可動・精密”に振り切ることが難しく
ビジネス的に苦境に立った末、1983年に資金繰りの悪化から倒産に至りました。
なお「ガンダムが直接の引き金」とする単純な図式には異論もあります。
刊行資料や考察では、ガンダム後にスポンサーとして賭けた
リアル系タイトルの商況、プラモデル偏重への波、
在庫や回収のタイミングなど複合要因の積み重ねが語られています。
いま語り継がれる理由――ヴィンテージ合金としての価値
1)“手触りの記憶”を具現化した重量感
現代のコレクターがクローバー製を手にするとまず驚くのが、
昔気質のダイキャスト感。
経年の塗装や金属の艶、ヒンジの鳴きまでが
“時代の手触り”として胸に迫ります。
当時水準の堅牢さと迫力は目を見張るものがあります
。
2)“箱ごと文化財”のパッケージ
窓越しに付属品が整然と並ぶ化粧箱は、それ自体がグラフィック資料。
インサートや緩衝材までオリジナルで残っている個体は希少で、評価も高騰します。
3)番組スポンサー史の証人
『ガンダム』のスポンサーとして、アニメ制作・編成・玩具設計が
複雑に絡む産業史の分岐点を物語る存在でもあります。
放送時間帯の事情や、スポンサー側の企画志向と
視聴者嗜好のズレなど、当時の現場証言を伝える資料も残ります。
“短命ゆえに深い”ブランドの面白さ
クローバー社の創立から倒産までの10年は、
日本のロボットカルチャーが“豪快なスーパーロボ”から
“設定を愛でるリアルロボ”へと大転換した
濃密な季節と重なります。
重い金属と発射ギミックで“遊び倒す快楽”を極めようとした
クローバー社の作法は、ガンダム以降の市場で最適解を失い、
やがて舞台を去りました。
しかしその重量感・豪華さ・箱の美学は、
いまやヴィンテージ合金のエッセンスとして再評価の只中にあります。
ザンボット3やダイターン3の合体手触り、
ガンダムの“合金ならでは”の存在感、
ザブングルやダンバインに刻まれた時代の矛盾――
いずれも1970年代末~80年代初頭の日本が生んだ“遊びの文化財”です。
コレクションはもちろん、産業史・メディア史の観点から見ても
クローバー玩具は知るほどに面白い。
手に取ったその重さの中に、アニメ・玩具・ファンの三者の指向が
入れ替わった瞬間の記憶が、いまも確かに宿っています。
クローバー社の超合金ガンダムの価格相場(2025年現在)
そんなクローバー社のガンダム関連玩具。
販売当時はさほど注目されなかったこの“合金ガンダム”は、
メーカーの撤退や時代背景によって流通量が極端に少なくなり
現在ではコレクター市場で希少な存在になっています。
では、2025年時点での現行相場はどのようなものか――
国内外の取引データと買取相場を踏まえ、分かりやすく解説します。
主要な取引相場
近年の取引を総合すると、クローバー製の合金ガンダムは
概ね5万円〜10万円程度で取引されることが多く、
状態や付属品の有無で大きく変動します。一般的な目安は以下の通りです。
• 欠品や経年ダメージが目立つジャンク品:1万円〜3万円程度。
• 可動良好・外観良好の中古(付属一部欠品あり):3万円〜6万円程度。
• 完品・箱付き・説明書ありの良品〜美品:6万円〜12万円前後。
• 箱・付属すべて完備の希少な
デラックス版・海外落札実績がある個体:10万円以上。
この幅が生まれる主因は「付属品完備かどうか」
「箱やインサートの保存状態」「V字アンテナなどの破損有無」という、
個体差に起因する評価要素です。
国内オークションの動向
国内オークション(代表的にはヤフオク等)では、直近の落札平均が
5〜6万円台に収束しています。
出品頻度自体は少なく、まとまった数が短期間に出るわけではありません。
したがって“欲しい時に出品がない”ことが多く、
出品が出ると競り合いが発生して相場が一時的に上がる傾向があります。
新品リスト価格や理想価格と、実際の落札価格に差があるのは
未開封新品が殆ど市場に流れてこないためです。
国内サイトでのチェックポイント
1. 出品写真でVフィン(アンテナ)や胸部周りの欠けを確認。
2. 箱・説明書・インサートの有無は価格差が大きい。
3. 海外落札相場との比較で国内価格の妥当性を判断する。
海外マーケット(eBay 等)の傾向
海外ではミニサイズの合金(Mini Gokin 等)が比較的手頃な価格で動く一方、
DXサイズや箱付き完品になると高額になります。
実際の落札例では、未開封ミニタイプで数十ドル〜数百ドル、
DXで箱付き・完品に近いものは数百ドル(場合によっては600ドル前後)の
落札が確認されています。
海外バイヤーは日本製ヴィンテージ玩具に強い関心を示すため、
状態次第で国内より高く売れることもあります。
海外輸送の際の梱包・関税・送料を考慮しても、
最終的な落札価格が高いケースは見られます。
価格を左右する具体的要素
1. 箱・インサート・取扱説明書の有無:完備で価値が跳ねる。
2. 付属品の欠損:武器や小パーツの欠損は致命的に評価を下げる。
3. 外装(塗装・メッキ)の劣化:メッキ浮きや塗装剥がれは減点対象。
4. 可動機構・発射ギミックの動作:ギミックが動くか否かで希少価値が変わる。
5. 改造やリペイントの有無:オリジナル性が損なわれると市場価値は低下。
これらは中古市場での査定基準として共通しており、
出品・売却時は写真でこれらの点を分かりやすく示すことが高額落札の鍵です。
購入・売却の実務アドバイス
• 買う側:なるべく多角的に写真を要求し、Vフィンや箱の角、
インサートの有無、小物の写真を確認する。
落札後は速やかに受け取り検品を。
状態説明が曖昧な出品は避けるのが賢明です。
• 売る側:箱・説明書・緩衝材は必ず保管して撮影。
経年のやすり傷や塗装の白化については
現状を正直に記載するとトラブルが減ります。
高額が期待できる場合はヤフオクやeBay等、
競争が起こりやすいプラットフォームを選ぶと良いでしょう。
• 配送:希少玩具は破損リスクが高いため、
二重梱包と保険(追跡・補償あり)を推奨します。
海外配送では関税や輸送遅延も考慮。
今後の相場見通し
短期的には大きな価格変動は予想しにくく、
5〜10万円程度のレンジで安定する可能性が高いです。
ただし、完品の流通量のさらなる減少や、コレクター層の購買力が強まり
海外需要が増すといった要因で上振れすることはあり得ます。
これらの要因が重なれば、特に「箱付き・完品」の個体は
10万円以上で定着することも考えられます。
逆に流通が活発化して供給が増える局面が来れば
一時的な下落もあり得ますが、現状は希少性が価格を下支えしています。
総括
クローバー製合金ガンダムは「かつては埋もれた商品」が、
現在ではコレクターズマーケットで確固たる価値を持つ
アイテムへと転身した好例です。
状態・付属・箱の有無が価格を大きく左右しますが、
実勢としては5万円〜10万円前後が中心相場です。
売るときは付属品を揃え、買うときは写真と説明を
慎重に確認することが高値で満足のいく取引につながります。
ヴィンテージ玩具の世界で「重み」を感じられる一品——
それがクローバーの合金ガンダムです。

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